家族内でルールを決めましょう!
2015年4月3日 [ADHD 対応]
お子さんへの対応は一貫性をもって
子供を叱るのは親御さんにとっても嫌なことです。だからと言って、お子さんのしたいようにさせていては集団生活になじめない、順番を守れない、お友達や兄弟と仲良く出来ないなど様々なトラブルを引き起こしますから、ダメなことはダメと毅然と注意しなければなりませんね。
親御さんも精神的にゆとりがある時と、忙しくてイライラしている時がありますが、だからといって同じ事をしても注意される時とされない時があっては、お子さんは混乱してしまいます。
やってはいけないことをはっきりと決めておき、同じことをしたら同じく叱るようにしましょう。
ADHDのお子さんに対しては、怒鳴る、たたく、責めるなどの行動は逆効果でしかありません。叱る時はわかりやすく、短い言葉で、冷静に伝えるようにしましょう。
そのため親御さんの感情が高ぶって冷静でいられない時は「3分待っていなさい」と伝えて、別の部屋に行くなどして気持ちを落ち着けてから、お子さんに対応するようにする必要があります。
例外は前もって伝えましょう
また来客などで「9時に寝る」というルールの「例外」を認める場合は、急にその場で「今日は起きていてもいいよ」というのではなく、「明日はおばあちゃんが来るけど、飛行機が着くのが遅い時間になるから、特別に10時まで起きていてもいいよ」と必ず前もって伝えましょう。
こだわりが強いお子さんや臨機応変な行動が苦手なお子さんの場合、その場での変更は混乱の原因となってしまいます。
また頻繁に例外があっては、ルールを守りにくくなりますので、出来るだけ例外は少なくするように工夫しましょう。
いつでも確認できるようにしておきましょう
ADHDのお子さんの場合は、わざとではなくても同じことをしてしまいがちですから、「何度言ったらわかるの!」と怒りたくなってしまいますね。
大きな紙などに「わが家のルール」をはっきりと書いて、見やすいところに貼っておきましょう。「やめなさい!」と短くはっきりと注意をしたら、その紙の前で書いてあることを指さしながら読ませましょう。
感情的に「何回言ったら分かるのっ!」と叱るよりも、自分がルールを守らなかったから叱られたということを、理解しやすいでしょう。
そのため、お子さんが覚えきれないほど沢山のルールを作っては意味がありません。大切なことをいくつか決めておき、守れるようになったら新しいルールを作り直すようにしましょう。
ルール作りにはお子さんの意見も取り入れましょう
大人でも人に押し付けられたルールよりも、自分で決めたルールの方が「守ろう!」という気持ちになるでしょう。
お子さんと話し合いながら「順番を守らないのは、やって良いことだと思う?」「弟を叩いた時は、テレビの時間を10分減らすのと、おやつを無くすのと、どっちを選ぶ?」と、一緒にルールを決めると、よりいっそう守りやすくなるでしょう。
ルールを作る時に「よく学校に忘れ物をしてしまうけど、どうして忘れてしまうのかな?」などと理由もしっかり聞くと、単に「学校に忘れ物をしない」というルールではなく「帰る前に机の中と、棚をきちんと確認する」というような、より具体的な、守りやすいルールを作ることが出来るでしょう。
またお子さんにもルールを作る「権利」を与えることで、お子さんは自分が家族の一員であり、自分の居場所があるということを感じ取ることが出来ます。こういった自己肯定の感情を重ねることにより、泣き叫ぶなどの困った行動が減っていくと考えられています。
ルールを守れたらほめましょう
そして一番大切なのはほめることです。注意をされて、その行動をやめたら「よく我慢できたね」とほめましょう。また何もしなかった時にも「今日は注意をされなかったね。偉いね」とほめましょう。
ルールを守れた日にはカレンダーにシールを貼って、一定数溜まったらちょっとしたご褒美をあげるのも良いでしょう。
ADHDのお子さんの場合、好きなこと、興味のあることに夢中になると、ついついルールを忘れてしまいがちです。一緒に決めたルールをわかりやすく貼っておくことで、いつでも確認できるようにしておくと良いでしょう。
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