こどもの日、遊び疲れていませんか?
2015年5月5日 [栄養豆知識]

端午の節句からこどもの日に
今日5月5日はこどもの日。「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日」として1948年に制定されました。
それ以前は・・・ご存じのとおり男の子の健康や成長を願う「端午の節句」でした。 さらにさかのぼると古代中国の風習の薬草摘みの日が5月5日だったそうです。古代中国では5月に天災やあらそい事が多かったことから5月は悪月(あくげつ)と呼ばれていました。そのため強い香りが邪気を払うと考えられていた蓬(ヨモギ)や菖蒲(ショウブ)を摘み、菖蒲の根を浸したお酒を飲んだり、蓬を軒先につるしたりする習慣があったそうです。
その習慣が日本に伝えられ、やがて武家社会の時代になると菖蒲=尚武(武道を重んじるという意味)を連想させることから、武士たちが盛んに端午の節句を祝うようになり、さらには武家の跡継ぎである男の子の成長を願う日と移り変わったと言われています。
参考:日本人形協会HP「端午の節句と五月人形
にっぽん文明研究所HP 「皐月」
兜飾り・こいのぼり・しょうぶ湯のいわれは?
武家社会の行事として広まった端午の節句ですから、子供の成長を願って「身を守る」鎧や兜、それらをつけた武者人形を飾るようになりました。
こいのぼりは、中国の伝説で鯉が「登竜門」という言葉の由来となった激流を登って竜となり、さらに天にまで登ったとされていることにちなんで、立身出世を願ったものだそうです。一緒に飾る吹き流しの五色にも魔除けの意味があるそうです。
端午の節句の始まりとなった香りの強い蓬や菖蒲で邪気を払うという習慣が日本に伝わり、戦国時代の宮廷では5月5日に菖蒲湯に入っていたという記録がありますが、庶民にまで広まったのは江戸時代と言われています。
この時期になるとスーパーや花屋さん、八百屋さんなどで、菖蒲と蓬を括ったものが売られていると思います。菖蒲の香りにはリラックス効果があるとされ、血行促進などの働きもあるそうです。
菖蒲をとってくるのは難しいかもしれませんが、外に出かけたときにお子さんと一緒に蓬を摘んできてお風呂に入れるのも楽しいでしょう。
柏餅とちまき、どちらがなじみがありますか?
童謡「背くらべ」に♪五月五日の背くらべ~ちまき食べ食べ兄さんが~♪というフレーズがありますが、これを聴いて「うんうん」とうなずくのは関西の方が多いようです。
それに対して関東では「ちまきって何?こどもの日に食べるのは柏餅でしょ」という方が多いのではないでしょうか?
ちまきに柏餅、どちらも葉っぱで餠を包んだものですが、ちまきはもともと中国から伝わったものなので当時、都があった関西に定着し、縁起が良いとされる柏の葉を使った柏餅は江戸を中心に広がったといわれています。
この時期は製菓材料売り場で柏の葉が売られていますので、上新粉や白玉粉を使ってお子さんと一緒に柏餅を手作りするのも良いですね。あんこを作るのは大変ですから、これも製菓材料売り場で買ってくると手軽に作れますよ。
参考:キッズGOO「柏餅VS粽(ちまき)」
連休やイベントではしゃいだり疲れたり・・・
ゴールデンウィークはイベントも多く、こどもの日におじいちゃんやおばあちゃんと集まるなど、お子さんの気持ちが高まることが多いでしょう。
その年によりますが5月5日になると連休も残りわずかということが多いですよね。ADHDのお子さんは体力がないことも多いので、遊び疲れてしまいがちです。
またいつも通りの生活をしていても、4月に新学期のクラス替えがあってお友達の顔ぶれが変わったり、担任の先生が変わったりしたことによるストレスが溜まっている時期でもあります。
疲れていると授業などにも集中できませんし、かんしゃくを起こしがちになりますから、家族でくつろぐ時間も大切です。
甘い物の食べ過ぎは良くありませんが適量の柏餅やちまきを食べ、お茶を飲みながらおしゃべりをするリラックスタイムを作りましょう。
緑茶にはテアニンというリラックス作用があるアミノ酸が含まれていますのでお勧めしたい飲み物ですが、カフェインも含まれていますので、お子さんの場合は薄めにいれて、夜遅い時間には避け方が良いでしょう。
古くから子供たちの健康や成長を願って続いてきたこどもの日の習慣。ぜひお子さんとお話をしながら伝えていきたいものですね。
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