ADHDは十人十色
2015年9月25日 [ADHD 症状 特徴]

ADHDのような、違うような・・・。
もしかしてウチの子はADHDなのでは?と思って、インターネットや書籍で調べてみると、少し違うかも・・・と感じる親御さんもいらっしゃるかと思います。
ADHDはattention-deficit hyperactivity disorderの略で、注意欠陥/多動性障害のことで、注意不足の症状が強い子供と、多動の症状が強い子供、その両方が併存している子供では行動にも随分と差がありますし、ごく軽度から症状が強い子供までさまざまです。
さらにADHDと、学習障害(LD)、アスペルガー症候群、自閉症、トゥレット症候群などとの併存も珍しくありません。そのため一般的に言われているADHDの特徴に当てはまらないケースも多くあります。
診断名に惑わされないで。
お子さんがADHDなのでは?と思い、地域の児童支援センターや発達障害者支援センターなどに相談をし、そこで専門医を紹介してもらい、ADHDとLDの併存と診断されとしましょう。ところが、引っ越しをして違う病院で診断してもらったらアスペルガー症候群だと言わる、というようなことが実際にあります。
また実際にはかなりADHDの症状が出ているにもかかわらず、ほんの少し診断基準を満たさないために「ADHDとはいえない」と診断名がつかないこともあります。
このように診断名が変わったり、診断名がぎりぎりつかなかったりすると親御さんは戸惑ってしまうことでしょう。
でも診断名がついてもつかなくても、診断名が違ってもその子供は何も変わっていません。周囲の人たちはその子供にあわせた対応をすればよいのです。
*参考:榊原洋一監修『これでわかるADHD』(成美堂出版)
症状は変わっていくの?
またADHDと診断されても、行動を変えるトレーニング、集中できる環境作り、子供に適した声かけなどで症状は軽減してゆきます。
複数の障害が併存している場合は、ADHD症状が軽減した分、LDの症状が目立つようになると言ったケースもあるでしょう。
子供にあった対応は大切ですが、子供をしっかりと観察して変化にあわせて対応も変えてゆく必要があります。そうやって少しずつ成長を手助けしてあげましょう。
二次障害とは?
ADHDをはじめとする発達障害の子供は、周囲の子供と上手くなじめなかったり、他の子供が簡単にできることがうまく出来なかったりします。家族とばかり過ごす乳児期は良いのですが、幼稚園や保育園、そして学校に通うようになると周囲の子供たちから「遅刻ばかりしている」「宿題をいつも忘れる」などと言われるようになり、自己評価が低下し、不登校、うつや引きこもり、家庭内暴力などの二次障害を起こしやすくなります。
ADHDそのものに悩んでいる人よりも、二次障害に悩んでいる人が多いと言われるほど大きな問題とされています。
二次障害を避けるためには、周囲の人たちがしっかりとサポートをし、自己評価を高めることが大切です。
自己評価を高める方法は?
最初に書いた通りADHD症状は人それぞれに違います。優先順位を付けられない子にはやることを順番に紙に書いて見えるところに貼っておく、夢中になると時間を忘れてしまう場合にはタイマーを使用する・・・と、その子の苦手なことを解決する方法を探して、ひとつずつ「苦手」を減らしていくことが大切です。
でも紙を貼ったりタイマーを持たせたりしたからといってすぐに改善はしません。親御さんが根気よく導いてあげなければなりません。
そしてきちんと出来た時には、一日に何度でもしっかりと褒めましょう。その際、小さな子供ならギュッと抱きしめる、大きくなったらハイタッチをするなど言葉だけではなくスキンシップも加えてほめましょう。「家族に愛されている」という実感が、何よりも自己評価を高めるのです!
詳しくはこちらをご参照ください
ADHDの症状を軽減するために
言うことを聞いてくれない子供への接し方
手遊びでADHDのお子さんにも落ち着きが
ADHDによるものとわかっていても、毎日毎日同じことを繰り返し教えるのは親御さんにとってはとても大変なことです。子供に口答えをされたりしたら、ついイラッとしてしまうこともありますよね。また思うように出来ないお子さん自身もイライラしていることでしょう。
親子ともどもストレスを溜めこまないように、自分を追いつめることなく、自分にあったストレス発散法を探して、長い目で症状の軽減に取り組みましょう。
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