ADHDは心の問題ではなく、
脳の栄養不足かも?!
2014年11月10日 [ADHDと栄養]

ADHDは一般的に先天的な影響が強い
と言われているけれど・・・
一般的にADHDは先天的な要因が大きいといわれています。
しかし実は単に栄養不足によって引き起こされている場合もあるのです!
脳のはたらきは膨大な数の神経細胞によって司られており、ひとつひとつの神経細胞の中では電気信号として情報が行き交っています。しかし神経細胞同士の間には小さなすき間(シナプス)があって、そのすき間では神経伝達物質によって情報や感情までもが伝達されていきます。
脳は巨大なコンピューターであり、成人では体重の2%に過ぎないにもかかわらず全身が使うエネルギーの20%をも消費しながら、神経伝達物質を使って記憶したり、考えたり、感情を生み出したりしています。
では脳の健全に保つために必要な栄養は何でしょうか。脳のエネルギー源はブドウ糖ですが、エネルギーだけでは脳の機能は保てません。新たな神経伝達物質を作り出すためには、それを構成する様々な栄養素も必要だからです。インスタントラーメンやおにぎりなど、小麦やお米といった炭水化物に偏った食生活を続けていると、神経伝達物質が不足したり上手く受け渡しが出来なくなったりして、イライラしたり、キレたり、衝動を抑えられなくなったりするのです。
脳を健康に保つためには様々な栄養素が必要なのですが、それを気にかけている方はあまり多くはないのではないでしょうか。
もし食事の内容を変えることで、神経伝達物質の受け渡しがスムーズになり、ADHDの症状が軽減するとしたら・・・!それによって、お子さんが自信を持てるようになったら!通院などは不要ですし、副作用もありません。もちろん「栄養バランスの良い食事」を毎日摂り続けることは、なかなか簡単なことではありません。
それでもやっぱり、試してみる価値があると思いませんか?
日本ではあまり知られていない でも海外では・・・
日本では、栄養に気を配ることよって脳を健康にするという考え方はまだまだ一般的ではありません。しかし海外では「ブレインフーズ」と呼ばれる脳に良い様々な栄養素を摂ることで、脳の健康を維持するという考え方は広く知られています。残念ながらこの分野では、日本はまだまだ後進国なのです。
お子さんがADHDでは?と思った場合、専門のお医者さんの診察を受けるでしょう。しかしそのお医者さんが栄養に関する知識が豊富でない場合、単に栄養バランスが悪くてADHD的な行動になっていたとしても、それに気づいてはくれません。そしてADHDと診断されれば治療の選択肢はお薬のみになってしまい、栄養改善による回復の道は閉ざされてしまいます。
では具体的には、どうすれば良いのでしょうか。まずは食事内容の見直しから始め、食事だけでは補うことが難しい栄養素については栄養補助食品(サプリメント)を使うのが良いでしょう。
栄養素はお薬とは違って、自分で選んで食べることが出来て、同じものを大量に食べ続けない限り「副作用」もありません。まずは必要な栄養が足りているかを確認してみて下さい。
特に好き嫌いがある方は不足している栄養があるかもしれません。また食が細いお子さんの場合は、栄養のバランスが良くても量が足りていないこともあるでしょう。そのような場合はサプリメントで補うことも、ひとつの方法だと思います。
脳と栄養の密接な関係
脳の神経細胞も、セロトニンやドーパミンなどという神経伝達物質も、すべて「食べたもの」から作られています。ですから原料となる栄養素が不足すれば、脳はたちまち正常に働かなくなり、異常が生じるようになります。
脳細胞を構成する栄養素は脂質が約60%、タンパク質が約40%と、臓器の中でもっとも脂質が多いのです。脂質の内訳はコレステロールが約50%、リン脂質が約25%、DHAが約25%です。神経伝達物質はアミノ酸などから出来ていて、ビタミン、ミネラルもその生成には欠かせません。セロトニン・ドーパミンなどの神経伝達物質がバランス良く働いていると、精神面も体調も安定するのです。
つまり体調だけではなく精神的な状態や脳の状態も、「何を食べたか」に影響を受けているのです。
カルシウムが不足するとイライラしやすくなる、という話は耳にしたことがあるのではないでしょうか?それはカルシウムが神経伝達に深くかかわっていて、興奮しすぎたりストレスを感じたりするのを和らげる働きを持っているからです。そのため不足するとイライラしたり、キレたり、ふさぎ込んだりと、いろいろな症状が現れてくるのです。
お子さんの行動が心配になったら…
よし始めてみよう、と思ったら、まずは食事の内容を点検してみましょう。具体的なチェック項目は次の通りです。
①ご飯や麺類、パンなどの炭水化物が多すぎませんか?
炭水化物に偏った食事だと脳のエネルギーは充分でも、神経伝達物質の原料が不足してしまいます。
②コンビニ弁当やインスタント製品、冷凍食品の頻度は多くありませんか?
加工食品は、加工の途中でビタミンやミネラルが失われがちです。これらも神経伝達物質を作り出す時に必要なものなので、不足すると精神面に悪影響を及ぼします。
③お菓子をたくさん食べていませんか?
お菓子などの甘い物(=ブドウ糖を多く含む物)は脳を働かせるエネルギー源として必要なものですが、多すぎると糖をエネルギーに変えるインスリンが分泌され過ぎて、かえって糖が減り過ぎてしまい、脳が低血糖状態になって集中力が低下したり、疲労感が生じたりなどの悪影響がでてしまいます。
④野菜や海藻はちゃんと食べていますか?
ビタミンやミネラルの補給源でもあり、腸の健康維持に欠かせない食物繊維も豊富に含んでいますので、積極的に食べたいものです。
⑤青魚は食べていますか?
神経細胞を包んでいる膜に、青魚に含まれる脂質(DHAやEPA)が多くあると、神経伝達物質が充分に作られたり、情報の受け渡しがスムーズになったりして、精神的に落ち着きが出ることが知られています。
このように何でもたくさんとれば良いわけではなく、多く摂るもの、控えめにするものなどのバランスが大切です。
もちろん、ひとそれぞれ毎日の食事も生活環境も体質も異なりますから、「これさえ食べておけば大丈夫!」というものはありません。いろいろな栄養素を摂ってみたり、控えてみたりして、どうすれば調子がいいのかをよく考えてみましょう。お子さんの場合は、ご家族がきちんと様子を確認してあげましょう。
私たちの身体も頭も心も食べたもので出来ています。食事が変われば、心身ともに変わります。心身の悩みには栄養改善で解決できるものもたくさんあります。
ADHDのお子さんだけではなく、誰もが自分に必要な栄養をしっかりと摂ることが大切です。わかっていても実行するのは難しいことですが、出来るところから少しずつ改善していきましょう。
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